トゲトゲ奮闘記

11日目。
7:30。また体が重い。
日記を書こうと思ったけど2度寝。昨日なんだか2時近くまで眠れなかった。
9:00に起きるとZachはまた町へ降りているみたい。
シリアルも牛乳もきれかかっていたので、パスタスープで朝ごはん。
置き手紙に「今日はshoppingしたいから起きたら町に来てね」とあったので町へ。

今日は曇っているけど暖かいな。
いつもより薄着で出発。
カフェに着くとZachがいない。
買い物はじめちゃったかな。
お姉さんに聞くと「5分前に行っちゃったよ、あなたのボーイフレンド」
笑。
「ボーイフレンドじゃないよ。ありがとう。」
町じゅう探す。
と言ってもお店は3件しかないし一本道だから2件目でZach発見。
そのあとは英語の苦手なパン屋さんへ。クロアチア語通じた♪
一歩一歩。
マーカスがアヒルを殺しちゃったのとおんなじかたちのパンを買って抱えて帰る。
Zachは about a boy観て無かったみたいだけどこの話したら笑ってた。

帰ったらやっぱり雨が降り出しちゃったけど、まだ体が温かいし、作業開始。
うん、明るいから働ける。
楽しい、嬉しい。


今戦っている、つる性の植物はバラみたいに茎が強くて、鋭いトゲがあるから革手袋での作業。
伸びっぱなしにしていると石壁を崩壊させてしまう。
石と石の隙間からからみつくように生えているこれを、ひっこぬこうとするとこれまた石壁が崩れちゃう厄介者。
石壁っていっても、本当に石を積み上げただけでセメント固めじゃないから、乗っかったり体重かけたりしたら崩れちゃう。
このあたり独特の果樹園の囲い方みたい。
白い石たちが島の緑と合わさって、青空の時は楽園のコントラスト。


さあこのトゲトゲくんを、親指と人差し指でつまみながら、壁が崩れない程度の力でひっぱってチョキン。
根っこを見つけたらすれすれをチョッキン。
集中して真剣にそろりそろりと作業しているとなんだか外科医気分。
私は地球の毛細血管と戦っているのだー!なんてね。

けど物質社会の日本から抜け出して、
写真には映らないミクロの発見だらけでほんに地球と触れ合っている気がしてくる。
透きとおった貝をもつ赤ちゃんかたつむり。
女王アリのために働く何百匹もの働きアリたち。
ブルーチーズみたいな臭いのする腐った木の根っこ。
土の中からミミズを見つけた時なんかはかなり嬉しい。
起こしちゃってゴメンねと思いつつ、そっと土へと帰す。

東側の壁を完了するころには雨があがったので引き続き北側の壁へ。
緑色のゲートのまわりには赤い実をつけた例のトゲトゲちゃんがビッシリ。
こりゃあ3年以上はほったらかしてたなーという具合。
文字通りいばらの道を切り開いて行く。
午前中だけでぐったり。
午後は趣向を変えてキャロブの剪定ー家庭菜園のお手入れを中心に。
天気こそ良く無かったけれど午前午後と作業できたのは嬉しい。
あと働けるのも2日かー。
これじゃまだまだやり残したことがあるなぁ。やりたいことが多すぎてどう折り合いをつけたら良いか悩み中。
うーむ。